教育学部 梅澤秋久、北川晃
概要
体育は、好きな教科で名前が挙がる一方で、一部の学習者からとても嫌いな教科として位置づけられるのが特徴的です。体育嫌いの理由の一つに「他者との比較」があります。競技スポーツであれば、対戦相手と比較し「より速く、より高く、より遠くへ」を目指すでしょう。しかしながら、全員が競技者になるわけではないため、体育では過去の自分よりも「速く、高く、遠くへ」を目指した方が教育的だといえます。
たとえ到達度評価が義務づけられていたとしても、単純な測定記録を評定に繋がる評価に活用する状況下では、遺伝的に背が高い子や第二次性徴が早く来た子ほど走り高跳びでは有利になることが容易に想像できます。競技関連体力に依拠した測定記録重視という体育の現状を、テクノロジーの活用によって解決できるのではないかというのが、本テーマでの問題意識です。
特徴・効果・独創的な点
- 50m走の記録をもとに、走り幅跳びの技能(スピード以外の運動スキル)を数値(走り幅跳びの記録)と関連付けることで、気づきにくい特徴を明らかにしています。
- 子どもごとに、取り組むべき課題を的確に与えることができるようになります。
- 適切なプログラミングを行うことで、GIGAスクール端末をより独創的に活用することが可能です。
関連業績
- 梅澤秋久・苫野一徳 編著、『真正の「共生体育」をつくる』大修館書店、2020年
- こちらより、50m走タイムと走り幅跳びの飛距離を解析するExcelシートをダウンロードいただけます(パスワードを求められたら「STEAM2025」を入力してください)。










