横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校 栄養教諭 望月 佐知
本校では「給食」を通して、心身の健康づくりに必要な食習慣を身につけるだけでなく、より良い地球環境を守っていくための知識が学べるように「食育」を推進しています。
給食の食材は、昔ながらの伝統製法や、オーガニック、フェアトレード等の環境に負荷をかけないようにして作られた食材をなるべく選ぶようにし、食事のバランスだけでなく行事食や郷土料理、世界の料理等、食文化の伝承にも力を入れています。
校内の畑では、保護者の方と協力して野菜を育て、子供たちと収穫して給食に使用するという活動も行っています。子供たちが自然と触れ合う体験から、五感でいのちの大切さを理解してほしいと考えています。また、校内に設置したコンポストでは、給食を作る際の調理残渣や残菜を、年間約4t堆肥化しています。「給食→コンポスト→堆肥→栽培・収穫」というサイクルを通して「資源の循環」を理解できるよう取り組んでいます。
子供たちが給食を食べることでSDGsの目標にも関わる健康の大切さや感謝の気持ち、自然のめぐみ、食文化、持続可能な社会の仕組みなど、自分たちとの様々な繋がりについて主体的に捉えてもらいたいと考えています。そして、子供たちの学びが更に深まるだけでなく、未来を生きていくために必要な力を養えるような「食育」を目指しています。