EDUCATION&RESEARCH

教育・研究

多言語・多文化を生きる子どもや保護者とのコミュニケーションを考える

教育学部 石田 喜美
国際戦略推進機構 半沢千絵美


概要

 「教育実地研究」は教育学部1年次の必修授業である。この科目は、領域ごとにそれぞれの特性を生かしたユニークな授業が行われているが、国語領域ではこの一部として、多言語・多文化時代における学校でのコミュニケーションのありかたについて学ぶための授業を実施している。「言葉」を切り口にしながら、講義とワークショップを組み合わせて、異文化コミュニケーションについて学び、考える授業だ。

 ドキュメンタリー映像を題材にしながら、公立学校における外国につながる子どもたちの実態について知ったあと、講義と演習を通じて「やさしい日本語」について学ぶ。「やさしい日本語」についての基本的な考え方を知ることで、自分たちが今まで「当たり前」に使っていた母語としての日本語の「わかりにくさ」に気づき、それを踏まえて、日本語弱者とのコミュニケーションについて考える。これら一連の学習のあと、日本語初級クラスの留学生との共同ワークショップを実施。ジェスチャー・表情を用いたゲームや、お互いの文化についての質問を通じて、言語/非言語的な手段で文化の違いについて気づきあい、最後には「カルチャーギャップ」をテーマにチームごとに写真作品を作成し、発表しあう。

 言葉や文化が異なることは、互いを理解しあうための障壁となることもあるが、そのような異なりがあることでこそ生まれるアイデアや関係性がある。このような気づきは、多様な子どもや保護者を包摂しながら、より創造的な学校教育を創りだしていくための「種」となるだろう。

特徴・効果・独創的な点

  • 多言語・多文化を生きる子ども・保護者とのコミュニケーションを視野においた教員養成
  • 教育学部生・留学生との共修による異文化コミュニケーション力の育成
  • 横浜国立大学国際教育センターにおける日本語学習との連携

関連報告

図1 留学生・教育学部生共同ワークショップの様子
図2 「写真で4コマ」作品例:「Miracle(奇跡)」
図3 ワークショップ後の「異文化」に対するイメージ(2022年度)